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あの日の青空 by レム 2022年02月25日(金) 21時57分
PC

@@ 2022年02月25日 21時45分 Core i7 4770 @@


「あの日の青空」


自転車に乗って、揺れた街を走った
ガスの匂いがしていた
姉の家は潰れて、屋根の下敷きになったそうだ
避難の体育館で会った
水を汲みに行かないと、母親に怒られた
僕はダラダラしていた
何の緊迫感もない、世界は平和だった
マンションの入り口で自衛隊の缶詰をもらった

崩れた商店街の建物の上で、自衛隊が作業していた
埃っぽい空気に、隊員の服が見えた
電車の駅は、壊れた街に歩いて向かう人で一杯だった
すべてが埃っぽかった

会社に向かう、乗り継ぎの通勤を楽しんだ
自分には深刻さが欠片もなかった
生きてても、死んでても、気にならない
自分はそんな気持ちで、あの頃生きていた
ボンヤリしていた

自転車に乗って、揺れた街を走った
ガスの匂いがしていた
住宅の屋根の上に、青空が広がっていた、あの日


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