わりと素面
 
  「太陽と戦慄」
「ヌード」

ヌード 後ろから見上げる
君は振り返り 見下ろして 微笑む
なにを言えというのだろう
僕はしゃべらなくてはいけないのか
君が動いて しゃがみ込んだ
僕の目の前に来て 顔を近づける
キスする
僕に倒れ込んできて
君は積極的だ
僕は、こんなにいい思いをしているのに
なにか違う
ここはどこ、青い空、緑の浜辺
「だぁれもいないよ」君の声
今作られたのか
僕は君の顔を見てる
君の顔は僕の鼻先
ヌードで僕の上にそのまま乗っている
これはやるしかないのか?
悩むことなのか?
君は美しい、若くてはちきれそう
僕の上ではちきれようとしてる
「別に僕じゃなくていいんじゃない」
突然、いつも?、そう思う
ヌードもかすんできた
手に残るのは、君の残り香
真夏の太陽なんて、ただの演出だった。
だまされてはいけない
だれされてもよかったのだとは、思うのだけど
ヌードで誘惑されるなんて
似合わない
 
 
 
 

「感じやすいの」

感じやすいの
いっぱいあふれて止まらない
つめたい泉が息を吹き返す
ただ流れて、あなたのところまで
夜に昼に突然あふれて
私を困らせる
天を仰いでみても、何も見えない
暗闇にひとり
このまま死んでしまうのかしら
わたしのこと何もしらない
とめどなくあふれるいずみに
涸れることなどない
どこまでいくの
太陽があふれる場所まで


 
 
 

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