2004'10月 作品発表

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連詩 「迷子」 2004/10/30
              2004/10/31 第三連追加
 

君はどこに向かって歩いてるんだろう?
僕は君に向かって歩いたいたはずなのに、いつの間にか深い闇の中にいる。
君の微かな声を聞いたような気がしてそっち向かって歩いてみたけど、
闇が広がるばかりで何も見えない。

君の声も今は聞こえない。君の笑顔も見えない。
僕は深い闇の中で迷子になってしまった。
この闇を断ち切ることができるのは、いつなんだろう?
永遠に続くのかな?

思い出せばずっとここに居たのかも知れないし、
今着たばかりなのかも知れない。
それさえ思い出せないで居る僕は心の迷子なんだ
                              チャンプ

朝が訪れるのは12時間後
深夜のバス停には、人影もない
通りには、まだクルマが走ってる
バス停のベンチに寄りかかってタバコを吸う
今、俺の手にあるのは、こいつだけだ
深く吸い込んで、赤く燃え上がらせたら
道の向こうへ、思い切り投げる

いつか俺にも安らげる時が来るんだろ?
神様は、そう残酷じゃないよな

ひとりごとにならない、ひとりごとを呟いて、歩き始める
夜のうちにしておくこと
確かそれがあったはず
朝が訪れるのは、12時間後なんだから
迷子の君を見つけるのに、そう時間はかからないさ
気が晴れるまで、付き合うさ
                              rem

誰かの声に呼び覚まされるように 目が覚める。
3時22分。
「また この時間ね」
あるはずのない返事を一瞬 待ってから
ベッドを出る。

夜でもなく朝でもないこの時間は すべての境界線が曖昧。
夢も現実も、私も私じゃない私も。

宛先不明のスタンプが押された手紙が2通。
「書いたのは私、だよね?」

Hidden Place
迷い子のまま 辿り着けないのなら
届かぬ祈りとともに 消えてしまいたい。
                              Trill
.//
 

連詩 「君を待っている」 2004/10/29
 

君に語っても、何も変わらない
そこには大きな隔たりがある
別に埋めようとも思わない
君は君、僕は僕で、違う時間が流れてゆくだけ

例えば恋人同士なら、とっくに別れているだろう
君と僕がしゃべることが出来る理由は
そこに大きな距離があるから
それを二人とも見て、知っているから

熱に浮かされたような恋など、僕には訪れない
正反対の方向へ、ただ歩いてゆくだけ
歩き続ければ、何か見つかるだろうと
僕は思っているから、僕は希望を持っているんだろう

死ぬまでに訪れればいい
その時まで、ずっと待っているから
その時まで、君を待っている
                           rem

鼓動が聞こえてきそうなほど
貴方はそばにいるのに。
貴方は また
私を遠ざけようとする。

凍りついた指先。
貴方に触れたくて触れてたくて
ただ 温めて 欲しいだけなのに。

失うものなんて何もない。
貴方に出会った時に
すべて 失ったから。

貴方を想って 溢れる涙は。
そう、こんなにも温かいことに。
貴方が 気付いてくれる日が、きっと来る。
凍てついた扉が溶けて
貴方に この指先が届く日が、きっと来る

だから 笑顔でいよう。
その時まで 笑顔でいよう。
                           Trill
.//
 

連詩 「太陽の下へ」 2004/10/26
 

どんなに固く目を閉じてみても
まつげとまつげのわずかな隙間から
陽の光が瞳の底に忍び込む

ビルとビルの谷間を夢遊病のように
青春歌を口ずさみながら歩いている
今夜のわたしは幸せなのかもしれない

照らすのは一条の青白い月の光なのだが
わたしをすっぽりと包み込み
いつのまにか発光させている、この微粒子は

はるか彼方からやってくる

さあ まぶたを開けなさい

その喉の渇きにふさわしい、灼熱の夏を味わうがいい 
                           marie

凍える月の支配が急速に弱まっていく。
凍り付いていた世界が緩み始める。
先刻迄 従順な表情を見せていた氷壁は
いまや態度を豹変させ 
アイゼンの爪を跳ね返し
突き立てたアックスは弱々しい叫び声をあげる。

「No big deal」
呪文のように何度も呟く。

そして次の瞬間。
太陽の嘲笑が響き渡った。
                           Trill

ただひとつ確かなこと

灼熱の夏も、氷壁の冬も
変わりゆくこの世界で、いくら明日を待っても
なにひとつ訪れない、今日が、昨日に変わってゆく

この呪縛から逃れるために
一歩、足を踏み出すために
忘れかけている、空を見上げるために
生きている証を求めて

僕には必要さ
On The Road Again
太陽の下へ
                           rem
.//
 

連詩 「チューハイ」 2004/10/22
                 2004/10/26 第三連追加
 

炭酸に焼酎、ただそれだけで
このすばらしい飲み物は出来上がる

ぐびっと飲んでは、乾杯
イカをかじっては、乾杯

今日は酔ったからなんて、いい訳は無しだ
最後まで行こう

夜が明けるまで、飲むぜ!
                       rem

飲みたい、飲みたい、飲みたい・・・
でも、我慢、我慢、我慢・・・
チャットをして気を紛らわす毎日
だから あまり誘惑しないで お願い
                       キキ

酒なんか飲めない俺が あいつとなら飲めるんだなあ
これは 酒じゃ無くて 薬だ
ちゅうーはい って名の 薬
あいつと 俺の 特効薬なのか
もう一度 言おう お前との酒なら 倒れるまで飲むぞ
薬が効くまで 飲み明かそう  どうにでもなれ〜〜〜 
                       sanちゃん
.//
 
 

連詩 「孤島」 2004/10/25
 

それは気休めのように始まったことかもしれない
長く飛び続けた一羽の鳥が
空が青黒く染め落ちる寸前の
眼下に見つけた海にうかぷ小島の
もっとも高い木のこずえに舞い降りただけのことなのだが

そこにもう一羽の鳥が眠っているとは
知るはずもなく
まして
さえずり交わした声の柔らかさが
心に残ろうとは思わなかったのだが

もう、どっぷりと暮れた海の
ただなかの孤島の
かすかに聞こえたその声が
そもそもの始まりだったのだ
                                            marie

残された人々には、生きる希望がなかった
ただ暗く、広がる海を呆然と、眺めていた

孤独に耐えられる人間は多くはない
明日への希望が持てなくても、一人きりでも
生きる努力を続ける、そんな人間は

つながりあって人は生きるものだ
そうすれば、生きる価値を自分に見出せる

スタンド・アローン・コンプレックス
この時代に、人はつながりに飢えているのかもしれない
明日への希望を見いだすために
                                            rem

ムワッと沸き立つへぼめしの湯気が、会食者たちの五感を奮い起こした
巣の中の純白の子たちが、褐色の米粒の間でさらに褐色になる
一同の予想に反して、晩餐は、先程美味そうな声を聞いた鳥達ではなかった、
もっと小さかったが、もっと凝縮されてた
chaque fois unique fois, la fin du mondeと哲学者が私の傍らで重い口をひらく
ハチの息子たちの世界はすでに終わっている、いや、彼らの一人一人が世界の
入れ物であり運動であり、つまりは世界そのものだった、彼は、その国の人特有の
芝居がかった、いや適度にめりはりのある口調でつづける、ハチノコはたった一人で
あるし、ハチノコたちもたった一人なのだ、閉じた開けのEk-staseの中で、
そして日常の相互現存在において、、、だけどそのころの私はそんなことには
お構いなく、哲学者の話は上の空で、野生の鳥肉の味を思い浮かべながら、
それでも夢中で焼けた群島をほおばっていたのである
                                            seminalio
.//
 
 

連詩 「プラタナス」 2004/10/24
 

「お母さん、これ、何?」
たっくんの手に握られていたのは、プラタナスの果実だった。
見上げると、思ったとおり、すっかり葉の落ちたプラタナスの細枝に
たくさんの実が揺れている。
だから、プラタナスを鈴掛けと呼ぶのだと、教えてくれたのは、貴方だった。

「今夜はピンクのお魚のシチューにしようよ」
まただ。近頃たっくんは、貴方の好物ばかり食べたがる。

夜寝る前に、私が、貴方の靴を磨いて、玄関先に出しておくことを、
たっくんは、知っている。
そして、たっくんが起きてくる前に、下駄箱に戻していることも。

ごめんね。たっくん。お母さんは、まだ。
君のお父さんが、好きで好きでたまらない。
                                 Trill

いつか君に言おうと思って、言いそびれている事がある
何気ない日常に紛れて、過ごす時間がそれを忘れさせる

いつも君が気遣っていることも、わかっている
僕は、そんなにうまく言葉に出来ないけれど
単純な想い、それを伝えたい

すずかけの木に、実がたくさんなるように
君への想いが、たくさん実になって、形になる

「明日は晴れね」

いつもの様に、君が笑ったので、僕も笑った
そんな風に過ぎてゆく時間
想いが、言葉になってゆく
                                 rem

街の通りを歩く
頬を髪をなでる風が冷たくなって
見慣れた風景のパズルのかけらが一枚
黄色く色変わりする

別にとりわけ
寂しくはないけれど あなたが隣にいない
黄色い葉の上の 一個の実

鈴なりのすずかけの実から
あなたがそっとささやいた言葉のように
それが何よりの証のように
たったひとつの秋がある

見えないあなたを思い
私もそっと言葉をささやく
あなたのために一言だけを

「愛している」
                                 marie
.//
 

連詩 「落葉松」 2004/10/23
 

海の香りを体中に残したままで
街に戻ってきてしまった
心は
まだ潮さいに漂わせたままなのに

手には 一握りの松の葉
ゆっくりと 遠ざかる後姿を
追いながらも
あふれでる涙を 振り払うために
拾い上げた落ち葉の乾いた感触を

これから 燃やすところなのです
私の中に焼き付けてしまった
いとおしい人の写真を
くゆりとした煙の中で
失うために
                      marie

追憶さえ消えて
今の私に残っているものは
ただ、愛していた、という感覚だけ

あの頃の自分を思い出せたなら
そんな気持ちで、秋の山を歩くのです
ただ、一歩一歩踏みしめて

針葉樹林、松の葉は紅くならないけれど
私の心の色はとうにあせて
何も感じることが
出来なくなったのでしょうか?

ただ一度だけ、それだけで
私の心は、
燃え尽きてしまったのでしょうか?
                      rem

もう二度と戻らないと決めた筈なのに。

「いよいよ取り壊すって 旧校舎。帰ってこれるよね」

あんなメール捨てちゃえばよかった。

校門へと続く坂道。
落葉松の黄葉で埋まるこの季節が 私たち好きだったね。

目を閉じると
想い出に 押し潰されそうになる。

私を苦しめるのは
貴方に逢えないことなんかじゃなくて
あの日 貴方がくれた優しさと
まっすぐな 愛。 
                      Trill
.//
 

連詩 「闇」 2004/10/22

暗闇の中、太陽に向かって走る
少年は、出口を求めて走る

たとえ空っぽでも、終わりがなくても
日が昇る事を信じて、太陽に向かって走る

いつか、報われる日が来るだろう
いつか、微笑む日が来るだろう

だから、今は暗闇でも、太陽に向かって走る
                     rem
少女は
挑むように闇をみつめている。
身じろぎもせず
まばたきすらせず。

強い雨が窓を叩き
風は吹きすさび
空気は怒りに満ちている。

少女は
かたくロザリオを握りしめる。

祈りが遠くなる。

薄れゆく意識の中で、なおも。
少女は
闇を 見据えていた。
                      Trill
.//
 

連詩 「そら」 2004/10/22

空は晴れてるけど、雨が降ってくる
お天気雨は、気紛れ女の気分のよう
月が空に昇れば、それは、見事なものだ
そんな夜空は、鑑賞に値する

僕ら、そんな空の下で、必死に生きてる
空のご機嫌はくるくる変わるけど
僕らが生きる事に変わりはない
空に向かって、飛んでゆく、自由な鳥のように
いつか解き放たれるまで、僕らは生きてゆく

それが、例え、死だとしても
                     rem
どうして。
こんな僕に。
生きていろと、人は云うのだろう。
そらを見上げてみろと、人は云うのだろう。
ちっぽけな、自分がいるだけじゃないか。
消えることすらできない、自分がいるだけじゃないか。

                     Trill
.//
 

連詩 「ため息」 2004/10/22

誰かが歌ってた
ため息なら他でついてくれと
誰かが歌ってた
恋人に贈り物をするお金もなく、ため息ひとつと

僕は、誰のためにため息をつくかな?
きっと、僕だけの時間で、僕だけのために
ため息をつくんだな

そんな人生だけど、僕は気に入ってる
君は、誰のためにため息をつくかい?
自分に、満足しているかい?
                     rem
ため息を隠すために
貴方はまた、煙草に火を点ける。
吸い過ぎよって、精一杯おどけた声が、少し震えていたことに
きっと、貴方は気付いた。
グラスの氷はすっかり溶けて
不味くて飲めたもんじゃない。
でも、貴方は何も云ってくれなくて
ため息すら つけない 私がいる。

                     Trill
.//
 

連詩 「明日があるから」 2004/10/22
 

どんなに落ち込んでいても、嫌なことがあっても
今日という日は、眠りのかなたに消えてゆく
ひと眠りすれば、もう大丈夫

僕は、まだ生きてるから
そう、明日があるんだ
                        rem

永遠に続くと信じる明日のために  
 
僕は今日もありったけの力を振り絞って
立ち続けようとする

そう、明日がある
明日はきっと楽しいことが僕を待っている
希望も勇気もいつもそこにある

明日があるから
                        りん
.//
 
 

連詩 「ジプシー」 2004/10/21
 

私は ジプシー 何を求めて? 何を探して?
放浪の旅へ あてもなく 今日も彷徨い続ける・・・
                            キキ

故郷は亡く、彷き先も無く、目的もなく、
振り返れば、自分の足跡が、ただ見える。
遠い足跡は、風に掻き消え、何処かへ……
前に見える、蜃気楼だけが、我が目的か…
                            F

沙漠の水の文字 消えて
夢の縁あるく

文字の放浪
 

水溶けて、
水の夜。暗く
 

清らかな水は、清らかな方向へと
.........舳先揺らして。
 

どこに 探して
遠い足跡
遠い水槽
 
 

隠された星の水甕
風翻し、
 
 

落下してくる 放浪のじかん。

いま きみはさまよっている
                            妖精

さまようのは、心なのか、体なのか
行く当てのない、旅路に疲れ果て、
たどり着いた、海辺の街

静かに心沈めて、放浪もしばらくは休憩
ここでギターを持って歌ってみる
歌うジプシー、踊るジプシー
僕らはこうして生きてゆく

迷いなんて、そこにはないのさ
                            rem

そこに迷いがあったなら、そう、また次の町へ。
休息の地を求め、彷徨い歩く。
結局、それはどこにあるのか、そしていつたどり着けるのか
たどり着いたとして、そこに本当の休息はあるのか。
わからないけど、俺達にはもう、
探し歩く道しか残されていない。
故郷も、愛する人も失い、ただ、ただ、彷徨い歩くだけ。
それでも、今日もまた一歩、足を踏み出す。
                            oiramogu

.//
 

連詩 「死ぬ直前に言う言葉」 2004/10/21

もし、僕が死んだら、君は泣くだろうか?
死は、遠いように見えて、案外近くにあるのかもしれない

もし、君の涙が見えたなら、僕は
「泣くことはないさ」
と言うだろう
他に何も言うことはないさ
                                      rem

私も泣かないよ。
今まで聞けなかったその言葉、とても聞きたくて、
わかってる、それは本当は私に向けての言葉じゃなくて
でもね、それでいいんだ。あなたが伝える最後の言葉
例え私じゃない誰かに伝えたい言葉でも
それを受け取ったのは私だから、
だから、静かにおやすみ。愛しい人
                                      oiramogu

傾いた丘に 球形の

鏡、のなかで笑う黄昏。
 

とおい波打ち際で、貝殻が記憶に 耳をすましている
 

 みえないじかん
 みえないきみのじかん
 みえないきみの涙
 みえないきみの死、
 が...............................
 
 
 
 
 
 

傾いた椅子の発狂に
共振するぬばたまの時刻の遠近法に裏返され、

また 一本の水平線 危く揺れて.........
 
 

ノートはまだ 真夜中の星文字を待っているのだ
最後の言葉は
声は
孤独なアリアとなって 月
嗚呼
月姫よ!
 
 

しん、と置かれた森のなかの
 
 

真っ白な、卵。

(......そっと、おやすみ いとしいきみよ。)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

死は、いちまいの野原。
いま 真夜中の太陽が 水底に沈む
                                      妖精
.//
 

連詩 「呟き」 2004/10/21
 

アイシテル。
前を歩く貴方の背中を見つめながら
声にならない声で呟いた。
絶対に聴こえていない筈なのに
貴方が振りむいたから
どうしようもなく
涙が溢れた。
                      Trill

何気なく振り返ると、君が泣いていた
声をかけようとして、思い浮かばず
ただ立ち尽くしていた

僕が聞いた君の声は、
空に消えたけど、
君がそこにいる、それだけが確かなこと
アイシテル
それが君への答え
                      rem
.//
 
 

連詩 「肩」 2004/10/21
 

まじめな顔でギターを弾いてる貴方のとなりに
そうっと、すわって
そうっと、頭をもたせかけた。
不意に、胸が熱くなって
そうっと、貴方の肩を噛んだら
痛いよって、貴方が笑った。
                      Trill

僕の肩にもたれてる愛しい君
そんなに、てれる言葉はいえないけど
そうだ、この歌を君に歌うよ

ららら ららら

君の笑顔に、君の髪に、君の瞳に、
僕の歌を届けるよ
いつまでも君のために歌っているよ

                      rem
 

連詩 「心の中の君」 2004/10/20
 

君は何を見ている?君は何を聞いてる?君は何を想っている?
                                        ちゃんぷ

ずっと隠しておいた、君への想いが
どんどんあふれてきて、僕を困らせる

悟られないように、隠しているのに
君にはすぐにわかってしまうんだね。

心の中だけでは、終わらない 君への想い
                                        rem

いつも 見守っていてくれる

どんなときも 側にいてくれる

私は あなたを 心で感じている

いつまでも 大切に抱きしめていたい
                                        ei♪

いつもと変わらない光景 夕暮れがせまり 家路へと急ぐ車の列

タバコに火をつけ 紫の煙の中に 君の微笑を思い浮かべる。

今すぐ抱きしめたい・・・心の中の君は いつも笑顔が素敵
                                        ゆぱ

.//
 

連詩 「嵐の夜に」 2004/10/19
 

殴り倒してる風はすでに喉笛、
棒だけが立っている駅には駅員
素麺やラーメンを食いながら
恋人だけが暖かくして眠る

きょうは外に出た老婆が死ぬ日
きょうは駅にぽつん
雨粒もただの轟音
人は飛べない
きょうだけ鳥は留まって暖かい
                         fline999

でも僕は、家でコーヒーを飲みながらポテチ
TVを見ながらくつろいでいる

人生なんてそんなものさ、と
誰かが言い放つように
僕は、自分だけの幸せを大切にしてる

嵐の夜に、外に出る
それが、僕には考えられない不思議
自分は、大丈夫だと、過信しているのか?
そんな風にTVを見ていた。

嵐が通り過ぎる夜に
                         rem
.//
 

連詩 「雨降りの午後」 2004/10/19
 

しっとりと雨降りの午後

猫みたいに丸くなって眠るのです
おふとんの国へかえろうか

雨粒にのって天使がやってくる
ひっそりとやさしい声でささやくよ

ごきげんいかが?
いっしょに遊ぼう

どうも ありがとう
                      ちかこ

今日は、朝から雨が降ってる。

雨の日と月曜日は、なんて憂鬱な歌も
すばらしい歌声で、素敵に聞こえるよ

いつもの様に、起きて、いつもの様に、働いて、
いつもの様に、寝る

それだけの事なのに
今日の午後は、ちょっと変わってる

それは、誰のせいだろう
                      rem

旅に出て 空は暗く
 
ポツリポツリと 心配が来る
 
行く手が暗く 道も狭い
 

ふと後ろから 声かけられて

振り向けば 懐かしいあなた

出会いはふしぎ この雨にも感謝
                      るーむ

.//
 

連詩 「夜の雨」 2004/10/19
 

夜明け近く、まだ光の見えない闇の中を歩く
雨に降られ、君を想いながら

遠い場所にいる君は
僕にとって、手の届かない憧れ

そんな想いを、打ち消すように
夜の雨は、僕を叩く

叩かれれば、叩かれるほど
僕は君に会いたくなる
                     rem

走り出す車の窓に 規則的に流れる 雨を見ながら
あなたとこうして 過ごしている この時間
止まればいいのにと 何度思ったことだろう
                     ei♪

.//
 

連詩 「紅葉」 2004/10/18
 

紅葉を 見にいけたら どれだけ 心が和むだろう。 
木々の彩りを目に焼きつけながら
葉っぱの匂いをかぎながら 
一歩一歩 ふみしめて・・・
                       ei♪

ふと気づけば、山は夕暮れ
朱色がさらに紅を増して、僕を照り返す
こんな場所で、
君がいたならと、そう想う心は、未練なのだろうか
山の中で静かに、佇んだ
歩き出せは、落ち葉の音がした
                       rem

風が吹く 木々が大きく揺れて 葉が舞い降りる
一瞬 あなたの声を聞いたような気がした
                       xyz_naomy

ちらちらと・・・朱色 山吹色 多々の光が
あなたの素肌を染め上げる 坂道を登るその先の
古寺であなたは 眼差しを閉じて 何を祈るのだろう
僕の弾む息が 聞こえないように
まして・・・つぶやきなど 聞こえないように
隣に 佇んで いたいだけなのだけれど 
                       marie mm    
 

幾度の季節と時間が 通り過ぎて行き
忘れ掛けてた 君との時間を思い出せる
色と香りが 町に流れ出した。
目の前には
幸せそうに微笑む君が目の前に居てた。
                       fujio
.//
 

連詩 「台風」 2004/10/18

風が吹く、わくわくする
風に乗って勇気をくれる
でも、こわいな。
怖いお父さんと物知りなお父さんがいる
                   ホウメイ

ぐるぐると渦を巻いてやってくる
蝶が風に乗って、大陸へ向かうように
私は、その渦に巻き込まれて、彷徨う小鳥のようだ

父の言葉の重みを考えながら
いつの間にか、大人になった僕は
今も風の中にいる
                   rem

.//
 

連詩 「真夜中のジャズ」 2004/10/18

寝静まった夜に、なんとなくつけてみたラジオ
ジャズの香りに、心惹かれながら、また眠りに落ちる
誰の夢を見る?

今も心に残る、思い出に・・
それとも、明日出会う誰かに・・・

気分のよい目覚めだといいな
ゆったりとまどろむ、明日はもうすぐそこに
                               rem
 

「プルルルルル・・・」
うとうとした矢先に電話だ。落としそうになりながら受話器をとる。

「ねぷた祭りはまだでっか?」「えっ?」「せやからねぷたや、ねぷた」

野太い声が頭にひびく。こちらも頭がぼんやりして何がなんだかわからない・・・
おれはいつから、祭りの主催者になったのか・・・
これも副リーダーの坂崎の差し金なのか・・・おれははめられたのか・・・
しかし単に間違いだという可能性もある・・・

「おかけ間違いではないですか」「何ゆうとる。あんた、エンコのりんりんやろ?」

相手はこちらの名前を知っている。どうやら間違えてはいないらしい・・・
今おれにとって確かなのは、頭の中で鳴り響くアイラーのズージャだけだ・・・

                               seminalio

アイラーのジャズ・・・
 
この曲は子供のころ、母がよく聴いていた曲だ
聴き慣れたメロディ 聴き慣れた低いボーカルの声
母の時折のハミングは今は聴こえない
  
真夜中の静寂とひとりぼっちの自分
身体を温めるためのバーボンも唇に冷たい
せめて、夢の中では誰か温めて・・・
そんな静寂を破って鳴り響いたベルの音
  
夢の中にも落ちていけない
真夜中はわたしを優しく包んではくれない
母が大好きだったジャズだけが、ゆっくりと部屋のなかを流れていく

                               りん
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連詩 「風の谷」 2004/10/17
 

いつも人が集まり、語り合う
時々歌ったなんかして、楽しそうだね
僕は、その中に入って、みんなを笑わせる
ギターで歌ったりなんかして、僕も楽しい

だから言っておこう、ありがとうと
ここに来れたことが、僕にとってのしあわせ
                               rem
 

ここにくると

今日も、そんな、悪い一日じゃなかったなって
わたし、そんな、悪い人間じゃないかもなって

明日は、いい日になるかもなって

だから、ありがとう

がんばろ、じぶん
                               RESEDA
 

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