2005'2月 作品発表
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連詩 「誓い」 2005/02/27
空にかかる虹が
二人の心をつなぐよ
君は遠い空の下
高い空のジェットが目指す
君のハートに、届けと
贈り物を届けるよ
明日は、必ず来る
今日が、夜に沈んでも
だから
君に誓う言葉は
いつも白い空の下
いつも白い空の下
rem
白い雲 流れ着く彼方で
私の帰りを信じて疑わない可愛い人
あなたの笑顔を守ってあげようと誓った夜
虹よ まだ消えないで
あと少し 私たちをつないでいて
私がこの手を 離してしまわないように
きまぐれでも 悪戯でも
かけがえのない恋だから
Trill
ゆったりと話し始めるあなたが
大好きで大嫌いだった
だって
それを合図に
どこかで紬車がカラカラと回り
やがて
世にも美しい糸がゆるゆると
私を覆い始めて
幾千の花を見せるように
幾千の星を見せるように
心優しい嘘をほどよく散りばめた
まばゆい空間に
私の閉じ込めてしまうから
そして
ひとつの話が終わるたびに
しなやかな呪縛が音もなくほどけ
二人の時間を空白にした
一枚の紙だけがそこに残るのよ
いつも そうだった
内側に折りたたんだ紙束は
誰にも見えないわ
だから お持ちになってください
旅のよすがになるかもしれない
最後の一枚だけを
私は胸に折りたたんだの
これはあなたが残していく真実
だから誓うわ
この言葉は
誰にも言わないと
marie
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連詩 「永遠」 2005/02/27
想いの永遠、について考える
君への想いは永遠じゃない
僕の心は彷徨っている
永遠なのは、君がそう望む、こころ
あるはずのない、まぼろし
そう断罪している僕が
永遠に許される事はないのかも
rem
え い き ゅ う に と お い
手がとどかない
こんなカンタンなことばを
いつから
ぼくは
この身で
知ったのだろう
いつから
この身で
かんじたのだろう
もしかしたら
とおくに逝ってしまったのは
ぼくの影だけ
ぼくの後ろ姿を
君は永遠に見ることはない
alicia_35jp
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連詩 「春を待つ」 2005/02/27
春が吹いたというのに
春はこない
立ち去ってしまった
気配だけ残して
気配だけ残してえいえんを行ってしまった
取り残された時間は
何を待つ
立ちつくして
骸にも春が来る
alicia_35jp
待っているのは、僕だけなのか
最後の冬の寒さに、凍えている
明日を待とうと言った
その言葉に、今があるはずなのに
ただ、北風が吹く中を待っている
終わらない冬は無いと言うのに
世界の変容を、ただ待っている
僕だけが待っている
rem
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連詩 「樹」 2005/02/20
あなたと 二本の樹になりたい
天を指し 屹立する二本の樹に
その根をしっかり結んで
同じ水を 汲みましょう
ひかる
そのまま動かず
ただ向かい合って
他にはなにもなく
ただ空に昇っていく
鳥たちよりも雲たちよりも
まっすぐに上へと昇り続ける
のの
上昇、その高みに向かって伸び
地下には、命を支える根を伸ばす
いつからこの世にいるのかわからないくらい
絡み合う二つの樹に、もう二度と別れなど、訪れない
上も下も、樹によって支配されている
あなたとわたし
君と僕
いつからか、一つになる
rem
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連詩 「恥じらい」 2005/02/13
目を覚ましたら
いきなり
あなたが見てるんだもの
急に恥ずかしくなって
慌てて
バスルームにかけこんだけど
胸の動悸がおさまらない
冷たすぎるシャワーにうたれていても
蘇る肌の記憶に
身体が熱くなる
友達からの電話に笑いあう
あなたの声が聞こえる
「ほら、挨拶しなよ」
いきなり受話器をわたすから
びっくりするじゃない
「これで正式に 君は僕の彼女だよ」
悪戯っぽく笑うあなたから 目が離せない
あなたを想って泣き明かした夜の先に
こんな朝が待っていてくれたことに
今はただ 感謝しよう
今はただ あなたの笑顔を見つめていよう
Trill
冬の日の陽のあたる公園で
抱き合ってキスをしたね
何度も愛してるって?聞いた君は
凍えて少女のようだった
今もあの頃の君が好きだけど
遠い過去に去ってゆこうとしている
初めて会ったのは、いつだったろう
君の事ばかり見ていた
もう大人なのに、少女のように振舞う君は
ちょっと変わっていたかな?
僕はあの頃とすこしも変わらないのに
君だけが変わってゆく、そんな気がする
恥じらいというベールを脱いで
大人の女になった君は、僕から去っていった
過去がもうやってこないように
あの頃の君も、もうどこにもいない
rem
自由でいてほしいの
だから息をのんだの
あなたに気づかれたくなかった
なだらかで硬い丘陵に
頬をのせていた
早鐘がしずまっていく
それを聞いていたくて
今は
何にも乱されたくない
私の想いもあなたの想いも
まどろむように止まっている
それだけなの
この時間は儚いわ
きっと
鼻梁に流れた涙が
あなたのみぞおちに一粒だけ落ちた
それだけの時間
「どうした・・」
「いいの・・」
ふいに身を包みたくなる
あなたの腕から逃げだしたくなる
「シャワーをあびてくるわ」
marie
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連詩 「雪の朝」 2005/02/09
あなたは見上げている
重く閉ざされた 東の空は
まだ暗い
そして
遊ぶように しばらく
視線が あたりをさ迷う
ひとつ大きく 吐き出された息が
灯されたように ぽうと
白くなる
ひとひらの雪が
あなたの息に降りかかる
ひとひらの雪が
あなたの頬に消え入る
ずんと 胸が疼いた
嫉妬している・・
雪になりたいなんて
marie
ヘッドライトの先に
瞬間 浮かび上がった 思いつめた表情の彼女
「愛しているなら その手を離しちゃだめよ」
あの雪の朝
「信じてくれないかな」
重苦しい夜が明けて
貴方が ぽつりと言って
もう 7年になるのね
駅まで10分の距離にも
耐え切れず目を閉じる サイドシートの貴方
私を選ばなければ
しなくてすんだ苦労なのに
貴方を愛している幸せ
貴方に愛されている幸せ
どれほど確かに思えても
時に揺らぐ
それも 想いの強さの裏返し
「だから 離しちゃだめよ。 がんばって」
Trill
雪の朝は、君の息も白くさせて
君が言ってる事も、よく飲みこめない
かじかんだ手をこすっても、君は白く包まれる
「愛してるって」言えばいいのかな?
それはそうだけど、いまいち乗り切れない
恋愛は苦手だって、わかってると思うけど
いつも君は、そうなんだね
なんだかよくわからないから
キスして帰ろうか?
不真面目だって怒るかな?
君の手を引いて、家まで帰った
髪の毛に雪がついて、ちょっと濡れちゃったね
まだ、朝なんだし、話す時間はいっぱいあるよ
だから難しい顔しないで、笑ってね
rem
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連詩 「宝物」 2005/02/03
どこかにある大切なもの
心のより所
いつもある場所
大切なもの
命だったり
お金だったり
家族だったり
恋だったり
思い出だったり
どんな小さな物でも
想いがこもっていれば
それが宝物
…渡せなくてもね
rem
ドキリとしたの
振り向きざまに ふいに手渡したから
そして 言ったのよ あなたは
何気なく
さりげなく
つぶやいた
その言葉が
私の唯一つの 宝物
marie
かけがえのない貴方
この世で一番大切な貴方
でも いつかは
貴方は私の元を去り
新しい朝へと旅発っていく
心の闇から 目を背けることなく
心の叫びに 耳を塞ぐことなく
孤独な夜を 一人で越えていこう
そう・・・この苦しみと引き換えに
さよならの そのときに
とびきりの笑顔で 貴方を見送る強さを下さいと祈りながら
いい恋をしたと
思って 欲しいから
ちょっと いい女だったなって
憶えていて 欲しいから
そして私は
貴方がくれたその言葉を宝物に
いつか きっと
ほんのすこしだけ
貴方に似た人と
新しい恋をするから
Trill
おはようと そして おやすみの前に
一緒に過ごせる時間
それがね 今の大切な宝物
きっと 今の気持ち 言葉で伝えてしまったら
壊れそうな気がするから
そっと 心の奥にしまって
じっと 胸の中で暖めて
できることなら このままずっと
今のままでずっと 一緒にいたい
いつまでも ときめいていたいから
そう いつまでも ときめいていたいから
キキ
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