2005'4月 作品発表

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連詩 「巡り会い」 2005/04/23
 

いくつ時が巡れば、巡り会えるのだろう
出会って、別れて、そのくり返し

なんて事のない挨拶でも
今日限りかもしれないし
一生続くのかもしれない

「ありがとう」
「またね」

そう言いながら
ひとり、時を下ってゆく
                           rem

それが
真正面からやってくれば
そうなのだと二人は気づくのかしら
出会うときは
瞬時でも片方から見てしまうもの

すれ違う視線のままに
捉えられる恋などありはしないのだから

表せないほどの想いと求めようとする衝動を
そっと握ったままの手のひらが
折り重なる夜の長さにきりきりと冷えていく

痛みさえ忘れるほどの孤独に
それでもなお続く彷徨いの果ての荒野で

再び出会うあなたの
冷え切った手が 指が
全てを解いたわたしに触れたとき
初めて
二人だけの歌がはじまる

誰も知ることのない
二人だけの炎に焦がれながら
                           marie

巡る時の波にもまれ、巡る時の風に吹かれ
出会っては別れ、別れては出会い

永遠にあなたと別れ
再びあなたに巡り会う

巡り会う海は果てしなく続き
巡り会う空は果てしない広がり

果てしなく続く無限のループ

あなたの想い・・・
あなたの心・・・

いや・・・あなたの息づかいか・・・

そこに残るかすかな残像が
私を引き寄せ
そして・・・あなたに巡り会う・・・
                           hiro

いつか
いつか 再び
君に巡り会う其の時まで
ただ淡々と 
時を重ねていこう
ただ静かに
時の流れを 見つめていよう
そんな僕は
そんなに 惨めに見えるだろうか
そんなに 哀れに見えるだろうか
音もない 色もない季節が
匂いすらも残さずに 通り過ぎていく
声を失ってなお 僕は
永遠を彷徨う その先で
再び巡り会う君を
想っている

                           Trill
.//
 
 

連詩  「うなずく」  2005/04/18
 

12月の夜に、二人、波止場で海を眺めていた
少し震える僕に、君はこんなに冷たいって
手を温めてくれた

君がそばにいるから、それでいいと
暗い、夜の波止場は、静かで何も言わない

キスをした
行こうかって、僕が言うと
君は黙ってうなずいた
                           rem

無口になるのね

意味が欲しくて
つい話しかけてしまうけれど
こうして
手の中の器の湯気のむこうに
あなたを見ていると
何も聞かなくてもいいと思ってしまう
おだやかすぎて

ゆっくりと

窓ガラスのむこうに
満開の夜桜が待っている
扉を開けようとしないあなたは
私にまとわる薄紅のかおりを
ひたすら愛でている

短いはずの春を
永久に留めるためなのかしら

いいえ
そう想いたいのはわたし・・・
何も言わない横顔に
ただ・・・うなずいている 
                           marie
.//